クラウドネイティブの新常識「OpenStack」とは(後編)
OpenStackで作るプライベートクラウドの「実力」

2017年2月13日by 林雅之
NTTコミュニケーションズ株式会社
クラウドサービス部 クラウド・エバンジェリスト
林 雅之氏

オープンソースのクラウド基盤ソフトウェアとして利用が進む「OpenStack」について、「日本OpenStackユーザ会」会長の水野伸太郎氏とNTTコミュニケーションズのクラウド・エバンジェリストである林雅之氏にそれぞれ「クラウドネイティブの新常識「OpenStack」とは」と題して、関連テーマについて語っていただきました。

オープンソースで開発が進められているクラウド基盤ソフトウェアである「OpenStack」は、商用クラウドサービスでの利用が広まっているほか、プライベートクラウドを構築する際にも活用されています。OpenStackは拡張性や柔軟性の高さが最大の特徴であり、ビジネスの変化に応じたスピーディな開発や、大幅なコストダウンが図れるほか、さまざまなメリットがあります。

今回は企業がプライベートクラウドを構築する背景や、そこでOpenStackを採用する理由などについて、NTTコミュニケーションズのクラウド・エバンジェリストである林雅之氏に解説してもらいました。

今、パブリックではなく“プライベート”を選ぶ理由

既存のシステムを一斉に見直して全体最適を図りたい、IoTやデジタル・トランスフォーメーションといった新たなトレンドに追従できるようにIT基盤を強化したいといった場面において、それを実現するインフラとして多くの人が思い浮かべるのは「Amazon EC2」や「Microsoft Azure」に代表される、共用型パブリッククラウドの利用ではないでしょうか。パブリッククラウドはリソースのコントロールが容易で、なおかつ自社でサーバーなどを資産として持つ必要がないことから、柔軟にインフラを運用できるというメリットがあります。この利点を生かし、新たなITトレンドに対応していこうというわけです。

一方、そのようなIT基盤として共用型パブリッククラウドを使うのではなく、自社で独自に構築したプライベートクラウドを利用するという選択をする企業も増えています。その背景はいくつか考えられますが、そのひとつとして「自社でクラウド環境をコントロールしたい」というニーズが考えられます。