Cloudn環境でのvtigerCRM構築

2016年6月6日by 後藤 恭敬

概要

売上が伸び悩んでいる、従来の販促施策が思うような成果に結びつかなくなっている、という悩みを持つお客様が多くなっている。「もの」が売れない時代、とも言われている。そんな状況下で、ただ闇雲に施策を打っても徒労に終わってしまう。そんな時代なので、まず原点に戻って、お客様自身のことをもっと知ることが大切になってくる。声に出されていない悩みや、明示されていない課題などを見出し、お客様により深く「寄り添う」ことが重要になっている。
そこで、CRM(顧客管理システム)を有効活用し、様々な顧客接点から顧客の声を吸い上げ、全社で共有しながら、効果的な施策につなげ顧客満足度を上げていけるよう改善していくのが最初のステップ。こういった場合、時間を掛けずに仕組みをすぐに立ち上げて試行しながら順次改善していく進め方が求められる。

導入による顧客メリット

スピードを重視する場合、クラウド環境でオープンソースソフトウェア(OSS)を活用することですぐに始めることが可能。様々な機能を持つCRMだが、スクラッチで開発せず、vtigerCRMなどの豊富な機能を有するOSSでシステムを準備するという選択肢が有望。OSSである為、ライセンス費用がかからない。結果、利用ユーザー数が多ければ多いほど商用製品に比べコストを大幅に削減することが可能になり、顧客にとってコストメリットが大きい。

Cloudnで構築するメリット

データ転送料無料で、安価なパブリッククラウドなので、全体の費用を抑えられる。日本円での決済で、請求書払いが可能。ユニークなのが従量課金でありながら月額上限付きとなっており、予算化し易いというメリットがある。一方で、注意点として、仮想マシンを停止するだけでは課金が継続されます。削除してようやく課金が停止されます。

今回は、OSSであるvtigerCRMをCloudn環境上に構築する手順をご紹介します。

  1. 1. Cloudn環境構築
    1. 1.1. 仮想サーバー作成
    2. 1.2. サブネットの作成
    3. 1.3. ACLの作成
    4. 1.4. 適用するACLを変更する手順
  2. 2. 仮想サーバーの作成
  3. 3. Webサーバー のセットアップ
  4. 4. DBサーバーのセットアップ
  5. 5. vtigerCRMインストール
    1. 5.1. vtigerCRM初期設定
    2. 5.2. 言語設定を日本語に変更
  6. 6. vtigerCRMの紹介

1. Cloudn環境構築

今回、構築するシステム構成図は以下の通り。スモールスタートを想定した最小構成で構築します。

Cloudnの「VPCタイプOpenNW」を利用し、vtigerCRMの環境を構築。WebサーバーとDBサーバーは別サブネットにします。これらとは別途、管理用のインスタンスを「FLATタイプ」で構築。

1.1. 仮想サーバー作成

1.2. サブネットの作成

1.3. ACLの作成

1.4. 適用するACLを変更する手順

WebサーバーにグローバルIPアドレスを付与する為、STATIC NATSを設定します。

2. 仮想サーバーの作成

3. Webサーバー のセットアップ

Apacheインストール

$ sudo yum update
$ sudo yum install bind-utils bzip2 file unzip which wget iputils iproute yum-utils
$ sudo yum install httpd
$ sudo systemctl start httpd
$ sudo systemctl enable httpd

vtigerCRMのソース一式を取得し、解凍したvtigerCRMのディレクトリ一式をApacheのドキュメントルートにします。

$ sudo wget http://downloads.sourceforge.net/project/vtigercrm/vtiger%20CRM%206.4.0/Core%20Product/vtigercrm6.4.0.tar.gz
$ sudo tar -xzvf vtigercrm6.4.0.tar.gz
$ sudo cp -R vtigercrm /var/www
$ sudo mv /var/www/html/ /var/www/bak-html
$ sudo mv /var/www/vtigercrm/ /var/www/html/
$ sudo chmod 755 -R /var/www/html
$ sudo chown -R apache:apache /var/www/html

レポジトリを追加し、PHPインストール

$ sudo rpm -Uvh http://ftp.iij.ad.jp/pub/linux/fedora/epel/7/x86_64/e/epel-release-7-5.noarch.rpm
$ sudo rpm -Uvh http://rpms.famillecollet.com/enterprise/remi-release-7.rpm
$ sudo yum install --enablerepo=epel libmcrypt libtidy
$ sudo yum install --enablerepo=remi,remi-php56 php php-devel php-pear php-mbstring php-xml php-mcrypt php-gd php-pecl-xdebug php-opcache
php-pecl-apcu php-fpm php-phpunit-PHPUnit php-mysqlnd php-imap

php.iniの以下の個所の設定変更

display_errors   On
max_execution_time   0
error_reporting   E_WARNING & ~E_NOTICE & ~E_DEPRECATED & ~E_STRICT
log_errors   Off
short_open_tag   On

4. DBサーバーのセットアップ

MariaDBインストール

$ sudo yum update
$ sudo yum install bind-utils bzip2 file unzip which wget iputils iproute yum-utils
$ sudo yum install mariadb mariadb-server
$ sudo systemctl enable mariadb
$ sudo systemctl start mariadb
$ sudo mysql_secure_installation

vtigerCRM用DB、ユーザー作成

$ mysql -u root –p

MariaDB [(none)]> CREATE DATABASE vtigerdb DEFAULT CHARACTER SET = utf8;
MariaDB [(none)]> GRANT ALL PRIVILEGES ON vtigerdb.* TO vtiger@'192.168.%' IDENTIFIED BY 'xxxxx';
MariaDB [(none)]> flush privileges;

5. vtigerCRMインストール

ブラウザにてWebサーバーに接続します。

5.1. vtigerCRM初期設定

日本語ランゲージパック導入

5.2. 言語設定を日本語に変更

以上でvtigerCRMのインストール・初期設定が完了しました。

6. vtigerCRMの紹介

最新版vtigerCRM6.4の機能は以下の通り。

販促活動から案件リード、商談管理を経て見積、受注、発注、請求などの一連のプロセスを管理できるようになっています。さらに納品後のサポート管理も可能です。このように提供されている機能を見ると、CRMの領域を超えた幅広いプロセスをカバーしています。

例)販売活動管理の登録画面イメージ

各画面のプルダウンの選択肢はユーザー自ら再定義できるようになっています。

以上、簡単ですがCloudn上でのvtigerCRM構築手順のご紹介でした。

尚、参考までに弊社 株式会社アイディーエスでは、あらかじめ環境を構築済みのvtigerCRMをクラウドサービスとして提供させて頂いております。マネージドサービスとして、クラウドの準備、環境の構築、運用などの手間が掛からず、すぐにご利用頂けますので、弊社オープンソース・マネージド・サービス「vtigerCRMクラウドサービス」のご利用をご検討頂けますと幸いです。

  • ※ 本手順はCloudnでvTigerCRMを構築した場合の一例であり、手順の妥当性および動作を保証するものではありません。
参考リンク
株式会社アイディーエス